ウォータージェット班

ウォータージェット班

アブレシブウォータージェット(以下AWJと略記)とは、
研磨剤が混入された超高圧水噴流を利用して切削加工を行う加工機です。
AWJは切削性能が非常に優れており、コンクリート部材や各種金属部材、
石材などの切削や目粗し、穴あけ、切断作業に幅広く利用されています。
また、AWJによる切断は局所的な防音対策で外部への騒音を低減できるため、
建設施設の解体、補修工事における低騒音・低振動工法として近年注目されはじめています。



高範囲な適用事例がある一方、部材の切削、穴掘り、切断の条件として、
ジェット噴射圧力やスタンドオフ距離(ノズル先端と切削部材の間隔)、ノズル径、
ノズルの送り速度、研磨剤の種類、切削対象など、多くのパラメータが関係しています。
このため、各種パラメータが切削性能の与える影響を明らかにすることは
AWJの加工特性を調査する上で非常に重要であると言えます。
AWJの加工性能を調査した研究は数多くありますが、
切削深さの計測についてはこれまで極めて曖昧な経験則による場合が多く、
リアルタイムで切削深さを検知する方法は未だに十分には確立されていません。

本研究では,AWJを用いてコンクリート部材を切削する場合の切削深さを
リアルタイムで計測する手法を確立するため、
AWJによる切削加工の騒音について周波数解析およびWavelet解析を行い、
切削深さと騒音の関係を調査しています。
また、円管内の平面波の伝播に関するモデルの計算も行っています。

太田研究室のテーマの中では、回転機械ではないという珍しいテーマですが、
流体力学や音響学など、様々な分野を学ぶことができます。

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