カーエアコン班
カーエアコン班
多翼送風機は小型でありながら、高圧力上昇および大流量が得られるために車両用空調ファンとして広く用いられている一方、その発生騒音の大きさが車内静粛性の観点から長らく問題と
なっています。
また、自動車において、ミラーの風切り音やタイヤと地面との設置面等で発生する騒音が近年
静粛化すると共に、送風機から発生する騒音の問題が相対的により顕著となっています。
したがって、送風機からの発生騒音の抑制は急務の課題となっています。
多翼送風機の発生騒音は翼通過に伴う離散周波数騒音や、翼間およびスクロール内で発生する
乱流渦に起因する広帯域騒音が支配的となります。
そこで、本研究班は実験・解析の両面から送風機内部に発生する流動現象を制御することで
多翼送風機の騒音を低減化することを目的としています。
具体的には以下のような実験・解析を行っています。
1.コンデンサマイクロホーンによる騒音測定およびプローブマイクロホーンによる壁面圧力測定に
よる騒音源の特定
2.熱線流速計を用いたスクロール内部の流速測定および送風機全体を計算対象としたCFDによる内部
流動の可視化、騒音の要因となる流体現象を把握
3.CFD解析結果を用いた音響解析による音響伝播の可視化

カーエアコン外観:カルソニックカンセイHP(https://www.calsonickansei.co.jp/)より